悪魔の黙示録 デモナータ6(ダレン・シャン)

とうとう、起承転結の転に来たデモナータ
途中、「えええ、そこで終わるの」と思ったけど、そういうわけでもなかった。
ただし、前作の伏線がそこにきたのかー、とか、BECを再読させてくれ、とか思う内容。
最初から10巻の構成を考えて本にしてあるから、途中の中だるみ(3章)もちゃんと意味があったりする。
作者の年齢や趣味から考えても、RPGの世界観があるような気がする。
ドラゴンクエスト2とか4っぽくないか?
メインキャラクターそれぞれに過去があり、ひとつの目的のために集まってきて、そこからラスボスに向かって本当の戦いが始まるという構成が。
特に王子2人と王女1人の3人パーティのDQ2を思い出すわぁ(20年以上前か。。。)

前作の最後、グラブス少年が、仲間だと思っていた女性ジューニーからひどい裏切りを知る飛行機の中からスタートする。
(ジューニーの性格、なんだか、悲しいんだよなぁ、ロード・ロスと相思相愛なんだけど)
ビルEに兄貴風をふかし、魔力が使えるようになって自信をつけてきた前作とはうってかわって、グラブスはしくしくめそめそ怯え続ける。
グラブスはようやく、カーネル(2幕の主役)、ベック(4幕の主役)、ベラナバス(嫌われ者の強い魔術師)と出会い、彼らはロード・ロスの大きなたくらみ、カーガッシュカーネルの中にあることが知られている魔力の源)の秘密の一部を知ることになる。
冒頭から最後まで、魔将ロード・ロスが出ずっぱりの巻なので、いたるところで、悪魔たちがシューシュー言っているような感じ。
特にカーネルが痛そうでたまりません。
ところで、ロード・ロスより、べラナバスのほうが嫌なやつだと思っていましたが、今回はちょっとべラナバスに可愛げがありました。

次は、いったんグラブスが引っ込んで、健気すぎるベックが語り手のようです。笑いとか毒気が不足しそうでちょっと心配です。

デモナータ 6幕 悪魔の黙示録

デモナータ 6幕 悪魔の黙示録