裏切りの月に抱かれて(パトリシア・ブリッグズ)

同じ作者による「ドラゴンと愚者」と同様に、予想外に面白かった現代ロマンティックファンタジー
いわゆるハーレクイン物だが、きっちりとウォーカー(生まれつきコヨーテに変化できる)、人狼(噛まれると、そうなる)、ヴァンパイア、魔法使い(これは曖昧)、フェイなどの、人外の生物が定義され、作品世界が書き込まれている。
ただし、それだけ、説明文が多いのでくどい。
きっと続編のほうが面白いに違いない。
リーダー格のオスの人狼2匹(当然ながら筋肉ムキムキで強引だが、主人公だけには弱くてベタボレという・・・)が、主役の女性を巡って無闇に張り合う点だけが「ロマンティック」だが、それ以外は、通常の現代ホラーファンタジーとして面白いのだ。
ただし、イギリス訛り(舞台はアメリカだ)を関西弁で表現するのだけは、許せない。

ヴァンパイアものが続いているので、そろそろ、古典であるブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」を読む必要がある。

裏切りの月に抱かれて (ハヤカワ文庫FT)

裏切りの月に抱かれて (ハヤカワ文庫FT)