テイルチェイサーの歌/タッド・ウィリアムズ

テイルチェイサーの歌 (ハヤカワ文庫FT)

テイルチェイサーの歌 (ハヤカワ文庫FT)

2002/10/8
若い牡猫フリッティ・テイルチェイサーは、突然、行方が知れなくなった親友の牝猫ハシュパッドを探す旅に出た。
近隣の森からも、数多くの猫が行方不明となり、テイルチェイサーはその脅威の源に近づいて行くことになった。

猫が主役なんだが、何となく「指輪物語」だ。
とにかく、テイルチェイサーと、まだ仔猫のパンスクェットの二匹連れの旅の描写が本当にだるかった。
最初の目的地である森での描写も、まだるこしかった。
誇り高きハンターの若い牝猫ルーフシャドーの登場で、
ちょっとは引き締まったかと思ったのも束の間、 3匹がうろうろうろうろうろと、行動する。
ここがまた、だるい。
悪役の手下が怖くないんだよなあ。

猫それぞれの性格ははっきりしていて楽しい。
ただ、間延びした「ドラゴンクエスト」なんだよなあ、ストーリー展開が。
旅の仲間が、1匹ずつ増えていき(最終的には4匹になる)、そして、事件に巻き込まれて、それぞれが、単独行動に。
最後は悪の親玉を倒して、探索の旅を終え、めでたしめでたし。
さらにエピローグがあって、ここが一番だるい。
…、本の後半を、1/2〜2/3に圧縮したら、もっと面白かったと思う。