竜の反逆者

■[SF][ドラゴン][惑星不時着][アン・マキャフリイ]竜の反逆者
 
物語の最初は「竜の太鼓」の後半と重なるが、主な舞台はテルガーである。
主役の人間がはっきりしていたこれまでと違い、商人の息子ジェイジ、城主の姉で野心家の女セラ、ワンマン城主の妹シャアラ、楽師の少年ピイマアが、各章を担当する。
いい人ばかりが主役を主役をつとめてきたシリーズだが、セラは本気で悪党である。
気持ちのいいほどに悪党。
これがこの巻のメインである。
シリーズの上では、この巻の本当の意味合いは、最後に登場する、惑星パーンに不時着した地球人の遺産の登場である。
だからこそ、起承転結の転として、この巻は微妙な構造になっているといえる。

竜の反逆者 (ハヤカワ文庫SF―パーンの竜騎士)

竜の反逆者 (ハヤカワ文庫SF―パーンの竜騎士)