桃花源奇譚 開封暗夜陣

桃花源奇譚―開封暗夜陣 (中公文庫)

桃花源奇譚―開封暗夜陣 (中公文庫)

本屋で見かけて、「十二国記」っぽいね、と思い購入。
続きものの第1巻。
ファンタジーの要素もあるけれど、中国の宋の時代の物語。
とはいえ、女性作家のファンタジーでありがちな人気のあるキャラクター設定だ。
・高い身分と教養は得ているけど、乱暴で一本気な若様
・出生の謎を探る気の強い美少女
・主人公の少年を補佐する頭脳明晰で捕らえどころのない優男の青年
・器が広く、優しく息子を見守る主人公の父
・少々のことではびびらない気丈な主人公の母
・信念を持った剛毅なジジィ
・ヒステリーな悪役の女性
・ヒステリー女にびびるお取り巻きのオッサン
・敵か味方かわからない、妖術使いの妖怪じみたジジィ
若様と青年が皮肉の応酬をしてみたり、
余計なことをして短気な若様が騒動を引き起こしたり。
とまあ、そんな感じ。

時代設定がきっちりしてあるから、世界観が分かりやすくて、安心する。
まさに、「冒険活劇」という感じ。立ちまわりもある。
題名通り、桃源郷を探る旅というのが、今後メインになってくるらしく、
この巻では主要人物の紹介と今後の展開を暗示したところで終っている。