マーリン1 魔法の島フィンカイラ

魔法の島フィンカイラ (マーリン 1)

魔法の島フィンカイラ (マーリン 1)

これだけファンタジーを読み続けて、今回、マーリンの名前が、ハヤブサの一種コチョウゲンボウの英名であることを知った。
わーーーっ
「永遠の王」で嫌になるくらいコチョウゲンボウ(小長元坊)が登場していたのに、気づかなかったんだなー。
誰も教えてくれなかったんだ。(特に知る必要もない)
 
少年エムリスには、小さいころの記憶がない。
美しい女性と共に、浜辺に流れ着いた。
女性の名はブランウェン。
美しくて信心深い薬師の女性で、エムリスの母だというが、エムリスは、自分と全く似ていないことと、実感がない、ということで、母とは思っていない。
エムリスは自分の秘めた魔法によって、不幸な事件を引き起こし、12歳で旅立つことにした。
故郷を探すはずだったのだが、たどり着いたのは、ブランウェンの歌にあったオリュンポス山のような幻の島、フィンカイラだった。
 
ストーリーは、こういっちゃなんだが、ベタだ。
超有名なSF映画を思わせたりとか、指輪物語を思わせたりとか、そもそもタイトルがマーリンだとか、まぁ、そんな感じで、正統派のジュブナイルファンタジーである。
エムリスは、フィンカイラの野生少女リア、伝説の巨人を両親に持つ小人の少年シムと共に、悪に立ち向かう。(ハリポタ編成である)
3人の子供たちに両親はない。
エムリスはブランウェンを母だと思ったことはないし、リアは捨て子のようだし、シムの両親の巨人の一族は、悪の王スタングマーに駆逐されている。
物語の少年少女は、愛を与えられるのではなく、愛を勝ち取らなくてはならないのである。
買ってまでは読まないが、借りて読む気にはなる。

ところで装丁がすばらしい。
魔法の島フィンカイラの森を思わせる不思議な装丁画、立体感も良い。