名誉王トレントの決断(魔法の国ザンス17巻)

名誉王トレントの決断―魔法の国ザンス〈17〉 (ハヤカワ文庫FT)

名誉王トレントの決断―魔法の国ザンス〈17〉 (ハヤカワ文庫FT)

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ひさびさに、主人公固定のボーイミーツガールものです。
やっぱり、水戸黄門じゃないけど、いい意味のマンネリズムで、面白いのです。
日本語で読んでも、ゲイッシュ(GEIS、発音はgaysh)の意味(次の巻のタイトルなのに)が判らなかったのは不満です。
誰か教えてください。
 
主役はハーピーの翼を持ったレディゴブリンのグローハ。
父は、清潔で希少なハーピー族の雄ハーディ。
母は、性格が良くて美しいゴブリン族の女グローリー。
グローハは両親からはいいところをもらったように見えて、ハーピーの森で育つとなると苦労も多かったよう。
一方、弟のハーグロは、母方からはゴブリン族の男特有の性格と顔と足を受け継ぎ、父方からは口の悪さと不潔さを受け継いだという、えぐいところを集めた、実はエリート・・・
オクラと同様に、女悪魔のマグパイを乳母に育ち、一族からは受け入れてもらえていないグローハは、やはり、ハンフリーのところへ向かう。
オクラと違って、人生の伴侶を最初から探して旅立つ。
ところが、関門をクリアしたのに、ちゃんとした答えももらえず、ハンフリーの二番目の息子を訪ねることになる。
 
グローハの性格は、ザンスのヒロインたちの中では、タンディによく似ている。
夫の選び方も似ているような気がする。
では、最初にグローハとタンディが出会ったのは偶然ではないのかな?
その後、得た旅の道連れは、魔法使いトレントトレントに変身させられた元・人間の娘シンシア、骸骨のマロウ、メトリア、病気の透明な巨人グリーボー。
とは言え、トレントのモテぶりしか記憶に残らない。
アイリスと城に軟禁されている間に、ビンクがモテた2巻の悔しさを、いっきに晴らしたというところでしょうか。
 
メトリアも意外な活躍を見せ、一部分はメトリアが主役と言っても良い。
そして、メトリアとグローハの友情が泣かせる。
作者のメトリア好きは、さらに盛り上がり、次の巻まで、影響を出していますがね。